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薬剤部



薬剤部について


薬剤部では、治療の一分野である薬物治療に使用する「お薬」に関わるお仕事を主な業務としています。
患者さんの治療に際し、処方せんに基づき正確に調剤することは当然ですが、「お薬」は単なる物ではなく、 その背景には数多くの情報(有効な疾患、副作用、相互作用=飲み合わせ等)を持っています。 当センターに入院されました患者さんには医師の治療計画に従って、薬剤師が病棟に赴きベッドサイドにて患者さんに処方されたお薬について説明させていただいております。 また、有害な副作用の発見にも努めており、 薬剤師が薬のスペシャリストとして医療の質と患者さんのQOLの向上に貢献し、真の医療人として社会から信頼されるよう薬剤部一同研鑽を重ねております。

スタッフは薬剤部長を含め薬剤師15名と助手5名で、内服薬、外用薬、注射薬など合わせておよそ1800品目の医薬品に関わる業務にあたっています。

薬剤部は医薬品の購入・供給・薬品管理、医薬情報の収集・提供、一般製剤・特殊製剤、入院・外来患者の調剤、化学療法注射剤の混合調製、病棟活動等、それぞれにおいてお薬に関する重要な役割を担っています。


調 剤

治療のために、医師が処方したお薬を素早く取りそろえ、患者さんに手渡すだけでは十分とはいえません。 取りそろえただけのお薬はそのままでは単なる物ですが、そのものがお薬として適切に服用や使用されるために、我々スタッフが患者さんごとにお薬の使い方や使用量、 併用しているお薬や食べ物との飲み合わせ、アレルギーや副作用などについて確認したうえでお薬をお渡ししています。


製 剤

製薬会社が作っていないお薬やまだ開発段階にあるもの、病院独自のお薬を医師の依頼に基づいて調製することが主な仕事です。


注射薬調剤

・注射薬は、一般に効果が強く血管内に直接投与されます。
・特に注射薬は急性期に使用されるので、病状に応じて処方内容が細かく変化します。
・薬剤部では、注射薬についてもその都度処方せんによって調剤を行い、配合変化や相互作用、薬剤の分量、用法、投与速度、投与ルート、投与間隔などを確認し、 特に翌日分の注射薬はアンプルピッカー(写真)を使用して1施用毎(1回分)の注射薬セットを行っています。


  
薬剤部  薬剤部
抗がん剤の無菌調製

抗がん剤とは

抗がん剤は、がん細胞の増殖を阻止する作用を持つ薬物で、増殖に必要な核酸やタンパク質の合成を直接阻害することで作用を発揮する薬剤です。 その一方で、抗がん剤は旺盛に増殖する正常細胞(骨髄・消化管上皮・毛根など)にも影響を及ぼす薬剤でもあり、 細胞毒性、変異原性(遺伝子に変異を与える可能性がる)あるいは発がん性を有するものが多く、抗がん剤を取り扱う医療従事者は薬剤の曝露(被爆)による健康上の危険性がついてまわります。


薬剤部
薬剤部
抗がん剤の取り扱い・準備は薬剤部で

当センターにおいても医療従事者の曝露を回避するため、注射用抗がん剤は、薬剤部にて無菌的に調製を行ったあとで、病棟あるいは外来化学療法センターへ薬剤を供給しています。 1日あたり調製件数は17.7件(入院8.3件外来9.4件)です。(令和元年度データ)



薬剤部

薬剤部

抗がん剤の投与(薬物療法)における薬剤師の関わり

抗がん剤の投与(薬物療法)は、効果や副作用など、いろいろな不安や疑問点があると思います。 患者さんが安全に安心して治療を受けていただけるように、医師・看護師とともに薬剤師も尽力いたします。



医薬品情報

お薬に関する最新の情報を収集したり整理したりして、医師や患者さん、医療スタッフにその情報を提供することも重要な仕事の1つです。 特に医薬品に関する重要な情報はその都度お知らせし、院内で決まった医薬品や薬の副作用情報などは定期的に医療スタッフに提供しています。


入院患者さんへの服薬指導

医師・看護師等と連携を取りながら、入院中の患者さんのベッドサイドで薬の説明を行い、質問や相談に応じています。 薬の効き目や、飲み合わせ、副作用についてもチェックをし、患者さんが安心して服薬してもらえるよう取り組んでいます。 薬剤師を見かけたら、お薬に関することについてはどの様なことでも結構ですのでご相談下さい。



薬剤部  薬剤部  薬剤部
薬剤部  薬剤部  薬剤部


薬剤委員会


薬剤部
薬剤部
薬剤委員会とは

薬剤委員会は病院長の諮問機関として、医薬品(放射性医薬品を含む)、試薬の適正な使用並びに委託検査の可否等について検討し、 薬事に関する事項について審議し、病院運営と効率的な予算の執行を図ることを目的とする委員会です。





薬剤委員会の構成は

薬剤委員会は副院長、臨床研究部長、手術部長、医局長、事務部長、看護部長、薬剤部長、副薬剤部長、業務班長にて構成されています。 ただし、必要と認める場合は他の職員を参加してもらい意見を聞くことがあります。
委員長は副院長、副委員長は薬剤部長とし、委員会を代表して会務を総括します。委員会の議事録は副薬剤部長が記録しています。


薬剤委員会で審議する内容は

薬剤委員会で審議する内容は次の内容です。

1.新たに採用する医薬品および試薬に関すること
2.採用品目の在庫管理及び品質管理に関すること
3.医薬品情報に関すること
4.医薬品費の効果的使用に関すること
5.その他医薬品、試薬および試薬に関する必要事項
 ・医薬品採用等に関する基準
 ・新規医薬品採用申請書
 ・新規医薬品採用申請書
 ・新規試薬申請書
 ・新規試薬申請書


薬剤委員会開催頻度は

薬剤委員会は原則として月1回開催しています。
ただし、必要あるときは随時招集することができます。


関門医療センター薬剤委員会議事録要旨




    当院を訪問される医薬品情報担当者(MR:Medical Representatives)の方へ


    病院への訪問規制の解除と今後の対応について

    薬剤部
    薬剤部

    新型コロナウイルスの感染防止のための院内の医薬品情報提供活動の自粛要請は令和2年7月1日(水)より解除いたします。
    ただし、引き続き感染対策の必要性があるため手指衛生・マスクの着用をお願いいたします。
    院内訪問の際は、スマートチェックシステム(MONITARO)にて訪問記録をお願いします。
    ・ 院内での情報提供活動の際は、当院の専用名札を着用すること。
    ・名札は当院退時には薬剤部へ名札を返却すること。
    ・ 当院未採用薬の情報提供は、原則として薬価収載されてから開始すること。
    ・ 担当者交代の際は、上記内容を次の担当者に引き継ぐこと。




    薬剤部訪問規定

  • 薬剤部の訪問は下記の時間とする。時間厳守のこと。
    火曜日 14:00~17:00
    木曜日 14:00~17:00

  • 薬剤部訪問にあたり、製薬メーカー訪問記録に必要事項(月日、メーカー名、担当者名、来院時刻)を記載すること。


  • 迷惑行為は厳禁とし、守れない場合は来院をお断りさせていただきます。



    スマートチェックインシステム(MONITARO)による訪問登録のお願い


    当院ではスマートチェックインシステムを導入しました。QRコードからアプリをインストールいただき、必要な情報を画面に従って入力してください。

    チェックインシステム導入の目的

    正確な訪問管理、担当者情報の把握、情報提供などに活用します。全担当者がご登録いただきますようお願いいたします。


    MONITARO登録の手順
    • アプリのインストールを行う
    • 新規会員登録から、会社ドメインのメールアドレスを入力する
    • 必須事項の入力を行う

    詳しくは、薬剤部にあります、「MINOTARO スマートチェックインシステム  導入のご案内」をご覧ください。


    チェックイン/アウトの方法





    チーム医療の活躍


    ICT( Infection Control Team )/AST( Antimicrobial Stewardship Team )

    ICTとは、Infection Control Team (感染対策チーム)の略で、院内予防委員会の下部組織になる実践チームです。 主な活動内容は、院内のラウンドにて感染の危険のあるところをチェックし、患者さんが入院中に他の病原体から感染しないようにすること、 職員が病原体を伝播させないこと、また、職員の職業感染を予防することです。
    ASTはAntimicrobial Stewardship Team(抗菌薬適正使用支援チーム)の略で、限りある資源である抗菌薬の適正使用を推進し、 薬剤耐性菌の拡大を抑えることを目的としたチームです。 微生物に対する薬剤が効かないと、微生物の感染によって、生命の危険に陥ってしまいます。 難しい感染症に対しても主治医と協力して治療にあたっています。
    ICT、ASTともスタッフも限られているため、ICT、ASTの2つのチームを兼任しています。

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    薬剤部 薬剤部 薬剤部
    NST(Nutrition Support Team)

    NSTとは、 Nutrition Support Team (栄養サポートチーム)の略で、中心静脈栄養(TPN)の普及とともに 全米に広がった栄養管理を多職種で実施・支援する多職種のチーム医療です。 日本では日本静脈経腸栄養学会(現臨床栄養代謝学会)が2001年より普及・啓発に尽力して、全国に拡大しつつあります。 患者さんに最適の栄養サポートを提供するため、当院においてもNSTに薬剤師がメンバーに加わっています。
    チームの中で薬剤師は、薬学的見地より薬剤の処方内容を検討するとともに、 輸液製剤、経腸栄養剤と薬剤との相互作用の検討を行い、患者の回復を栄養面から支援します。

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    薬剤部 薬剤部
    院内感染対策チーム(ICT) ICT委員会、ICTカンファレンス、ICTラウンドに参加し、抗菌薬や消毒剤の適正使用の推進に取り組んでいます。
    栄養サポートチーム(NST)・褥瘡対策チーム NST管理委員会、NSTカンファレンス、NSTラウンドに参加し、静脈および経腸栄養の管理について薬学的支援を行っています。
    緩和ケアチーム 緩和ケア委員会に参加し、薬学的支援を行っています。
    認知症ケアチーム(DST) 認知症ケアチームに参加し、薬学的支援を行っています。
    糖尿病教室 薬剤師も教室に参加して、患者さんに糖尿病の薬物治療に必要な基礎的な知識をわかりやすく説明しています。


    専門・認定薬剤師


          
    日本病院薬剤師会がん薬物療法認定薬剤師 1名 
    認定指導薬剤師 1名 
    病院薬学認定薬剤師 2名 
    日本薬剤師研修センター認定実務実習指導薬剤師 3名
    日本臨床代謝栄養学会NST専門療法士 1名
    日本アンチドーピング機構スポーツファーマシスト 1名
    日本老年薬学会認定薬剤師 1名
    日本糖尿病療養指導士認定機構日本糖尿病療養指導士 1名
    山口県糖尿病療養指導士 1名
    山口県肝疾患コーディネーター 5名
    山口県薬剤師会 禁煙相談薬剤師 2名


    医療安全管理への貢献


    医薬品安全管理責任者(薬剤部長)として、医薬品安全使用のための業務手順書の作成と業務の実施、職員に対する安全使用のための研修などを行っています。 また、院内で発生した医薬品のインシデント事例には、医療安全管理室および他職種のセイフティマネージャーと連携して、改善のための方策を検討し実施しています。



    医薬分業


    医療の高度化や専門化が進み、それぞれの専門家が協力し合いながらよりよい医療の提供を図っています。医薬分業も、 医師と薬剤師が互いの職能を発揮しながら協力してお薬をより安全に使っていただくための制度です。



    院外処方箋について

    診察を終えると、病院から処方せんが渡されます。処方せんにはお薬の名前や種類、数、使い方などが書かれています。この処方せんを自宅の近くの保険薬局に持っていくと、 その薬局の薬剤師がお薬の内容や量、飲み合わせなどを確認のしたうえでお薬が渡されます。



    保険薬局について

    お薬を扱う店には「薬局」、「薬店」があります。「薬局」のなかでも「保険薬局」であればどこでも処方せんにより病院のお薬を受け取ることができます。

    下記のホームページで最寄りの「保険薬局」が検索できます。

    (社)下関市薬剤師会のホームページへ


    お薬手帳について


    お薬手帳とは

    ・お薬手帳とは、患者さんの薬の服用の履歴や、これままでかかった病気(既往)や、お薬のアレルギーに関する情報など、 特にお薬による治療を受ける上で重要な情報を医療関係者(医師・歯科医師・薬剤師)に伝えるための手帳です。


    ・複数の医療機関を利用されている患者さんや、旅行先で医療機関の受診が必要な時、 あるいは災害時に患者さんに必要な薬の情報やアレルギー・副作用歴を医療従事者に的確に伝えることができます。


    お薬手帳の利用方法

    ・病院・診療所・歯科にかかる時には必ず持参し、医師・薬剤師に見せましょう。


    ・お薬の飲み合わせを確認し、重複を防ぐためにも、お薬手帳は1冊にすべての薬を記載してもらいましょう。


    ・市販薬(処方せんなしで買える薬)を買ったときにも記録しましょう。


    ・お薬について、わからないことや、困っていることがあれば空欄にメモしておきましょう。


    ・災害時、旅行先でもしもの時・・・常に携帯すれば、初めての医療機関であっても、医師・歯科医師・薬剤師に今あなたが利用している薬の情報を伝えることができます。


    おくすり手帳(山口県医師会版)


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    当センターの連携充実加算の算定開始について


    質の高い外来がん化学療法を実施するにあたり、患者さんにレジメン(治療内容)を提供し、患者さんの状態を踏まえた必要な指導を行うとともに、 地域の薬局薬剤師を対象とした研修会の実施等の連携体制を整備している場合に、外来化学療法加算1に対して連携充実加算が、令和2年度新設されました。
    本加算は、令和4年度の診療報酬改定により新設された外来腫瘍化学療法診療科1に対する加算として、要件も改めて新設されました。
    なお、薬局側にも令和4年度の診療報酬改定により評価体系が見直されましたが、薬局が患者さんのレジメン(治療内容)等を把握した上で必要な薬学的管理指導を行い、 その結果等を医療機関に文書により情報提供した場合に、服薬管理指導料・特定薬剤管理指導加算2が算定できます。
    以下に掲載します、レジメン情報、服薬情報提供書等を相互に利用し、当センターと他の医療機関・薬局との連携を深め、患者さんの治療の向上に向けて、 共に協力していきたいと考えています。


    当センターのがん治療について




    連携充実加算対象レジメンにて報告いただく服薬情報提供書(トレーシングレポート)


    当センターでの連携充実加算対象レジメンにおきまして、トレーシングレポート(山口県薬剤委員会作成 抗がん剤服用)の連用を開始します。 トレーシングレポートとは、保険薬局で患者さんから聞き取った服薬状況や副作用に関する情報などのうち、即時性は低いものの医師への伝達が 望ましいと判断される事項に用いるレポートです。 作成いただきましたトレーシングポートは、下記送付先までFAXにてご連絡ください。

    書類
    Excel形式
    トレーシングレポート(山口県薬剤師会作成 抗がん剤用)

    ・FAX送付先(薬剤部) 083-241-1312




    当センターの研修会

     ・外来がん治療地域連携研修会(2024年01月19日 実施予定)
     ・外来がん治療地域連携研修会(2023年03月17日 実施)



    薬学部学生実習


    薬剤部では、薬学部入学時の早期体験実習や 5年生の長期実務実習を始めとした学生を受け入れています。 これから薬剤師として育っていく学生に、われわれ病院薬剤師の業務と責任を理解し、専門的な病棟での薬剤業務やチーム医療に参画できる薬剤師を育成するために 各大学と協力して実務実習を受け入れています。

    令和4年度(2022)
    5名
    広島国際大学2名 安田女子大学1名 崇城大学1名 山口東京理科大学1名
    令和3年度(2021)
    3名
    福山大学 2名・福岡大学 1名
    令和2年度(2020)
    6名
    長崎国際大学 1名・広島国際大学 1名・
    福山大学 2名・神戸薬科大学 1名・福岡大学 1名
    平成31年度(2019)
    3名
    福岡大学 2名・広島国際大学 1名
    平成30年度(2018)
    5名
    福山大学 1名・崇城大学 1名・第一薬科大学 1名
    平成29年度(2017)
    9名
     
    平成28年度(2016)
    4名
     
    平成27年度(2015)
    6名
     
    平成26年度(2014)
    7名
     
    平成25年度(2013)
    4名
     
    平成24年度(2012)
    5名
     
    平成23年度(2011)
    5名
     
    平成22年度(2010)
    3名
     


    保険薬局の皆様へ


    薬剤管理サマリーの発行、返書の受付について

    当センターでは、患者さんが入院中に、入院前の処方内容に対して変更・中止等が行われた場合、 患者さんもしくは家族の同意を得て、変更内容とその理由や変更又は中止後の患者さんの状況を記載した薬剤管理サマリーを作成し、保険薬局に対して情報提供いたします。 患者さんより薬剤管理サマリーの提出があった際には受け取っていただき、継続的な薬学的支援にご活用ください。
    また、薬剤管理サマリーについての質問や連絡事項等がある際には以下の返書をご利用いただきご連絡ください。



    様 式:薬剤管理サマリー   

    様 式:返書         

    送付先:FAX 083-241-1312 (関門医療センター薬剤部)






    受付時間 8時30分~11時30分
    休診日 土曜日、日曜日、祝祭日、年末年始(12/29~1/3)

    ★救命救急センターER24は24時間365日無休診です。