看護部 活動
第78回国立病院総合医学会がグランキューブ大阪にて、10月17・18日と2日間の日程で開催されました。
看護部では、看護師長が座長として参加し、看護師4名が発表を行いました。
病院間で共通する課題は多く、多職種の視点から様々な課題に対し解決に向けた提案、議論が行われ、大変有意義なものとなりました。
他施設の優れた考え方、工夫された運用を持ち帰り、生かしていきたいと思います。
10月17日に開催された関門フォーラムで「看護師特定行為について」「活動の実際」というタイトルで講演が行われました。
特定行為および特定区分には38行為21区分あり、研修した内容により看護師が行う診療補助の項目が詳細に決められています。
救命救急や集中治療室を中心に7名の看護師が配置され活動しています。
9月17日に特定行為看護師研修の入構式が行われ、三名が受講することになりました。
特定行為看護師のメリットは、特定の医療行為について、医師の指示を待たずに処置を開始することができます。
タイムリーなケアを提供できることにより、患者さんの苦痛を軽減させることや、処置が遅れることよる重症化リスクも減らすことができます。
医師不足や現場の多忙化を軽減するためにもこれからの看護師の活動が期待されています。
当センターでは、医療従事者の育成にも力を入れて取り組んでいます。
香川県高松市で、第20回中四国国立病院機構・国立療養所看護研究会が行われ、1069名の参加がありました。
「A病院における糖尿病に対するスティグマの実態調査」についての口演発表を行い、座長賞を受賞することができました。
近年、スティグマが社会問題とされており、治療効果に影響を与えていると言われています。
私たち医療従事者は患者さんの権利を守るための活動(アドボカシー活動)や治療を継続できるような関わりがとても重要であると思います。
地域の医療機関と連携してより患者さんに寄り添った医療を提供することができるよう努めていきたいと思います。
※スティグマとは、社会的な偏見や差別の対象となる特徴や属性を指す言葉
8月8日のインターンシップでは看護学生10名の参加がありました。
関門医療センターの病院説明ののち、希望する病棟で看護師の働く現場を体験してもらいました。
「看護師と患者さんのコミュケーションが見れてよかった。」 「処置や援助の時に声掛けをすることで患者さんに安心していただけることがわかりました。」 などの意見をいただきました。
「1日ナース体験」は山口県看護協会が主催する事業で、中学生・高校生が地域の病院で体験学習をすることで看護への関心と理解を深め、
看護師となる夢を描く契機とし、次世代の看護職員の発掘につなげることを目的としています。
当センターでは、令和6年8月7日に4名の高校生を受け入れました。
手洗い体験・BLS体験・治療食の試食・様々な職種のチーム医療など、知識と技術を学びました。
病棟では、看護師と血圧測定を行い、緊張していましたが、脈の音を聞いたときの驚いた表情と感動の笑顔が印象的でした。
「もっと看護の仕事に興味を持つことができました。」「看護師という夢を絶対に叶えたいと思いました。」「この経験を機に看護をもっと知り学びたいなと思いました。」と感想がありました。
今後も看護の魅力を伝えられるナース体験を企画したいと思います。
院内で5日間にわけて全職員対象のBLS研修が行われました。
胸骨圧迫による心肺蘇生法をはじめ、AEDの操作を実践しました。
機器を使って胸骨圧迫する深さを測定し、強さを体感することで、より実践で役立つよう確認をしました。
知識だけでなく、定期的に実技を繰り返し行うことで、必要な時にしっかりと実践できるよう取り組んでいます。
新興感染症とは、これまで知られていなかった新たな感染症のうち、公衆衛生上大きな問題となる感染症ことで、近年では新型コロナウイルス感染症やエボラ出血熱などがあげられます。
このような新興感染症の発生に備えるため、一昨年より下関市では保健所・医師会・入院医療機関・クリニックなどが一堂に会し、『オール下関』をテーマに机上訓練を開催し、3回目を迎えました。今回の訓練には、市内59の病院や高齢者施設から、医師・看護師・薬剤師・検査技師・事務員など121名が参加しました。
「海外から帰国した成人男性が発熱してクリニックを受信した」というシナリオをもとに、新興感染症を想定した医療従事者の対応についてグループワークを行いました。異なる施設や職腫による様々な視点からの議論は学びも多く、大変有意義な時間となりました。
『オール下関』で立ち向かえるよう今後も訓練を重ねていきたいと思います。
手作りのタオルキャップの寄贈がありました。
頭部外傷の患者さんや化学療法をされる患者さんに、大変好評いただいております。
看護の現場で役立てています。
5月12日は、近代看護を築いたフローレンス・ナイチンゲールの誕生日にちなんで、「国際看護師の日」と制定されています。
看護の日は、21世紀の高齢化社会を支えていくために、看護の心、ケアの心、助け合いの心を育むきっかけとするため、全国各地で多くのイベントが開催されました。
関門医療センターでは、看護師が患者さんやご家族と交流を図ることを目的に、看護の日のイベントを開催しました。
外来では、各部署の看護の様子をパネル展示し、身長・体重・BMI測定や看護師による相談ブースを設け、
各病棟では、患者さんに看護師が作成したメッセージカードとウエットティッシュの配布を行いました。
このイベントを通じ、地域の皆さんに当センターの看護を知っていただけたのではないかと思います。
これからも患者さんや地域の皆さんの幸せのために最善を尽くしていきたいと改めて考える一日となりました。
看護師として20年以上の経験を経て、大学院で2年間医学的な座学と臨床実習を修了した後に認定試験に合格。21区分38行為の特定行為(医療行為)の研修も終了。
診療看護師となりました。
診療看護師は、アメリカ発祥の資格でナースプラクティショナー(N.P.)と呼ばれています。
NPは、侵襲的な医療行為の一部ができますが、看護師であることに変わりはありません。
今まで培った看護師としての経験に加え、大学院での医学的な学びを生かし、深い思考と状況判断を行い、重症化の回避やより良い医療を提供できるよう「チーム医療の橋渡し」的な役割を担えるよう頑張っていきます。
今年度も7名の新人看護師を迎えました。
入職から約1週間、看護技術研修を行っています。先輩看護師の指導を受けながら、技術のコツを学び、シュミレターを使って注射や採血の練習を行い、患者さんへ安全な看護ができるよう日々努力しています。
また、インフォーメーション研修を通して、より一層「チーム関門」の一員としての自覚が深くなりました。
随時、病院見学会・インターンシップを開催しています。
ご希望の方はお問い合わせください。
病院見学会・インターンシップ
令和6年能登半島地震の発生時、山口県の派遣要請を受け、当センターのDMAT、医師・看護師2名・MEの4名で被災地の
医療支援に向かいました。
大規模地震であったため、八歳から1カ月が経っても家屋が全壊している状態が多くみられ、道路が陥没している状態が続いており、災害の状態が過酷だったことを実感しました。
能登町保健医療福祉調整本部での活動を任命され、様々なチームからの情報を集約し、内容をまとめて本部で共有し、翌日の活動方針を決定する役割を務めました。
今回の派遣では、延べ1,000を超えるDMAT隊が全鉱区から派遣されており、被災地での活動を行っています。
令和6年能登半島地震を震源とする地震に対し、石川県から協力要請を受けた国立病院機構本部(東京)より医療班の派遣要請があり、
当センター副院長・看護師2名・薬剤師・事務員の5名で被災地の活動を行いました。
避難所での担当は、①情報収集、②避難者に直接声をかけ医療が必要な方の選別と診療、③処方、の3つに分かれ活動しました。
診療については、事前にインフルエンザ、コロナウイルス、ノロウイルスが蔓延との情報がありましたが、すでに治癒しているか、搬送されている状態でした。
関門医療センターを代表して、医療班派遣を無事終えたことを誇りに感じました。