病院長あいさつ
ごあいさつ
地域の皆様の健康と医療を守ります。
この度は独立行政法人国立病院機構関門療センターのホームページをご覧いただきありがとうございます。
関門医療センターの前身は陸軍病院で、1891年(明治24年)2月1日に開設されました。1945年に厚生省に移管され国立下関病院となり、2000年には、旧国立山口病院と統合、2004年の独立行政法人化を機に、現在の「関門医療センター」になりました。2009年4月に、嘗て長門国の国府が置かれ、近代に至って明治維新の幕開けを奏でた歴史の街、下関市長府に移転いたしました。地上7階建ての免震構造で、大型ヘリポートも付設して災害拠点病院としても万全の体制を備えております。関門海峡を行き交う大型の船舶、朝日を浴びて波間に揺蕩う小舟、病室から見える景色は、あたかも印象派の絵のように入院されている患者さんや私ども職員の心を癒してくれます。
当センターは、“患者さん本位の医療”の実現に職員一丸となって努力してまいりました。患者さんが生活する場所『地域』にしっかりと根をおろした患者さん本位の病院創りを進め、また地域医療支援病院として、地域の医療関係者と一体になって良質で効率的な医療サービスの提供に努めてまいります。平成30年4月からはビーンズ訪問看護ステーションを開設し、「治す医療」から「治し支える医療」の実現に向けて、地域包括ケアシステムの中核としてその責務を果たしかなければならないと考えます。また、これからの医療におけるITの拡充を見据えて電子カルテの早期導入、さらには地域医療連携の推進のためのツールであるネットワークシステム「騎兵隊ネット」を整備してまいりました。これら医療のIT化が当センターの医療の充実だけではなく地域社会の医療、介護、福祉を支えていくものと確信しております。
今日、わが国で最大の健康課題は生活習慣病の克服です。高齢化の進展に伴って当センターを受診される大半の患者さんも、生活習慣の影響を大きく受ける病気(いわゆる生活習慣病)であり、その克服のためには予防はもちろん、疾病の治療に留まらず、その生活の質(QOL)の改善に効果的な様々なサービスが必要であります。当センターにおいては、来院される患者さんへの医療サービスの到達目標を、単に疾病の治療に留めることなく、退院後も高い心身機能を回復維持し、年齢に応じた元気な生活をおくれる水準を目標に、さまざまな知識技術の総合化、保健医療サービスの総合化を進めてまいります。
当センターは総合的な診療体制を生かし、医師を初めとするあらゆる医療職種の教育・研修に大きな力を注いでいます。2004年度から始まった新医師臨床研修制度に基づき、既におよそ200名の研修医が当センターでの研修を修了いたしました。当センターの臨床研修は、熱心な指導医と研修医の昼夜分かたぬ懸命の努力により、全国的にも高い評価を受けています。フランスの詩人ルイ・アラゴンが“教えるとは希望を語ること、学ぶとは誠実を胸に刻むこと”といったように、ともに誠実を心に刻み、そしてともに希望を、夢を語り合える、当センターでは当初よりそのような研修を目指してまいりました。日々の研修、診療において得られた知識や技能だけでなく、多くの仲間、指導医あるいは患者さんとの邂逅や語らいから、色々な事柄を学びとり、人間的にも成長してもらいたい、それがわれわれ指導者の最大の願いでもあります。医療職種それぞれの分野において、当センターあるいはこの地域の未来を背負える人材として育成するとともに、明日の医療の担い手として多くの者が大輪を咲かせることができるよう、次の世代に対する教育研修を最重要テーマの一つとしております。
みなさまのご理解とご支援をお願い申し上げます。
平成30年4月1日
関門医療センター 病院長 林 弘人(はやし ひろと)
病院長紹介
氏 名 | 林 弘人(はやし ひろと) |
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主な経歴 | 山口大学医学部卒
山口大学博士課程修了 山口大学第二外科助手 山口大学第二外科講師 国立下関病院 外科医長 独立行政法人関門医療センター 外科医長 独立行政法人関門医療センター 研修部長 独立行政法人関門医療センター 副院長(兼研修部長) 独立行政法人関門医療センター 病院長 |
主な役職 | 山口大学医学部臨床教授 |
専門分野 | 消化器外科 食道外科 |