サンデー健康応援講座
~自分で守ろう!冬季感染症対策~
インフルエンザ・感染性胃腸炎
感染管理・認定看護師 高山 佳代子(たかやま かよこ)
冬季の流行性疾患として主なものにインフルエンザや感染性胃腸炎があります。
インフルエンザは、12月から3月にかけて流行し、急激な高熱が出ることが特徴です。高齢者や免疫抑制状態にある方では合併症を起こしやすく重症化し、死に至るケースもあります。
感染経路は、咳やくしゃみなどの飛沫を吸い込む飛沫感染、ウイルスの付着した手からの伝播による接触感染です。これらのことから身を守るための対策としてマスクの着用と手指衛生が重要となります。
インフルエンザにかかったら、安静にして睡眠を十分にとりましょう。病院を受診してお薬の処方があった場合には、熱がさがってもウイルスの排出が続いていますので、処方された服用日数を必ず守りましょう。インフルエンザにかからないことが最も重要な感染対策ですので、接種が可能な方はインフルエンザワクチンをおすすめします。
感染性胃腸炎は、ウイルスなどが原因で発症する胃腸炎の総称です。原因ウイルスはノロウイルスやロタウイルスがあります。特にノロウイルスはどの年代の方でもかかり、嘔吐・下痢が主な症状です。通常は症状が2~3日続いた後で自然治癒しますが、高齢者や乳幼児では長引くことがあり、激しい嘔吐や下痢による脱水に注意が必要です。
感染経路は、二枚貝の生食やウイルスの付着した手からの経口感染です。ノロウイルスにはアルコール消毒が効きにくいため石けんと流水でしっかりと手を洗いましょう。
日頃からの体調管理に気をつけてこの冬を乗り切りましょう 。