研修医レポート
総合診療部臨床研修医 石田 浩理
研修2年目にかける思い
下関で見る2度目の桜が散りました。
初期研修医の期間は2年間ですから、最初の1/4が終わったことになります。
それが意味することは初期研修の終わりまで1年を切ったということです。
あっという間と書きたいところですが、長く感じた1年間でした。
同期が自分も含めて12人しかいないこともあり、当直に入る回数も多く、例年に比べても経験数は否応なしに多くなりました。
経験(exploitation)と学び(exploration)のバランスを取ることに難しさを感じていましたが、1年間が経ち、
やっと自分の学び方が定まってきたところで、これからの1年間はより成長できそうなそんな予感があります。
4月になり、新1年生が入ってきました。
彼らの成長速度に負けないよう、一緒に学んでいければと願っています。
研修医2年目は3年目以降の専門研修に備える期間でもあります。
進路を決めるという作業は、これまでの人生の中でもありました。
とはいえ、診療科を決めるという作業はこれまでの進路選択に比べてもやや長い未来の像を描く作業です。
どんなに慎重に選んだとしても、自身のやりたいことが既存の診療科の枠組みにピッタリ合うことはないでしょう。
現代らしく流動的に考えながら、人生を作っていく、選択していく、そんな土台を作れたら何よりです。
下関の輪番制度は変化の真っ只中にあります。
下関の医療体制自体も変わっていくでしょう。
病院から見える海が干上がるかと思うほど暑い夏が予想されます。
皆様どうか、ご自愛ください。
半年の節目に
10月に入り、これまでの暑かった日々が嘘のように涼しくなり、夜を長く感じる季節となりました。
初期研修医の期間は2年間ですから、最初の1/4が終わったことになります。
初期研修医は循環器内科、整形外科、麻酔科など様々な診療科をローテーションしてそれぞれの診療科での手技や考え方を学びます。
最も学習する期間が長く設定されている診療科は救急科です。
日中の診療科として設定されている期間も長いですが、夜間・休日の当直業務で救急車の対応をするときや病棟での急変の対応をする時など、
多くの場面において救急科のスキルが求められます。
救急医療は重症度に応じて一次から三次にまで分かれ、入院治療を必要とする重症患者に対応する二次救急は、
下関においてはこれまで担当の4病院が日ごとに交代する輪番制度とよばれる体制で行われてきました。
今年の6月から輪番制度に一部の変更があり、関門医療センターでは4日に1回の輪番日当直から3日に1回の輪番日当直を担うようになり、
当直に入る回数がこれまでに比べ増加するようになりました。
6月当初はその当直の多さに圧倒されましたが、次第に回数自体には慣れてくるようになりました。
一方でこれからの季節は心筋梗塞、脳梗塞といった重症の疾患が増えてくる季節でもあります。
来るべき季節に比べ日々研鑽を積む毎日です。
過ごしやすい秋はすぐに終わりを告げ、今年もまた夏の暑さを懐かしく思うほどに寒い冬がやってくることでしょう。
皆様どうかご自愛ください。
患者さんのために実現したい医師としての人生
地元に戻り研修医として働き始め、2週間が過ぎようとしています。
長いようにも短いようにも感じる2週間でした。
医学生の時との違いは覚悟していた通りに大きいですが、日々成長できるよう精進してまいります。
私はジェネラリストとしての側面とスペシャリストとしての側面とのバランスをうまくとれる医師になりたいと考えます。
これから医師としての人生を送っていく中で、広範囲な診療科にまたがる様々な疾患や手技を知っているというジェネラリストとしての側面を求められることもあれば、
専門分野における疾患の病態を理解し、近い将来可能になるであろう治療法も含めて考察できるというスペシャリストとしての側面を求められることもあると思います。
そのような2つの要求に対して適切なバランスを保ちつつ成長していければと考えています。
まずは二つの側面の基礎となる部分をこの2年間で少しでも積み上げていけるよう機会を大切にして過ごしたいと思います。