研修医レポート
総合診療部臨床研修医 中野 すず
地域医療研修_長門総合病院
長門総合病院では、外科外来見学、救急外来での救急患者対応、他職種の職場見学などの研修を行いました。
外科外来では近医より紹介された患者さんの予診、術後の患者さんのフォローなどが主でした。
術後10年間、抗癌剤の内服や定期通院(画像検査や血液検査によるフォロー)を継続しており、
術後10年間のフォローが終了した患者さんの笑顔が印象に残っています。
急性期かつ慢性期病院である長門総合病院の救急外来には、緊急的な処置が必要な方からお看取り目的で搬送される方、
と多種多様な症例を経験することができました。
また、訪問看護や訪問リハビリ、介護認定審査会、保健師による健康相談といったイベントに参加させていただきました。
普段はそれらを指示するだけだったので、具体的にどんな計画を立てて、どんな処置やリハビリを行うのか、
何を基準に介護認定を行うのか、生の現場に参加できたことはとても貴重な経験でした。
時間の空いた時には志望科である消化器内科で、上部消化管内視鏡検査の挿入やスクリーニング、
下部内視鏡検査の介助をさせていただき、スキルアップにつながりました。
長門総合病院は当院とは異なり、市内唯一の大きな総合病院であるため、病院と患者さんとのつながりが深いと実感しました。
先日、憧れていた車を購入しました。
とても濃い4週間を過ごすことができ、長門で学んだことを残りの研修生活、3年目以降につなげていきたいです。
辛苦を超えた喜びの一年
研修医として働き始めて1年が経とうとしています。
研修医として自分の無力さに悲しくなることもありますが、目標を達成できた時の喜びは計り知れません。
今でも思い出すのは、初めての1人当直で1番最初に担当した患者さんのことです。
救急搬送され帰宅可能と判断しましたが、翌日にまた救急搬送され入院していました。
自分の診察の甘さを実感し悔しく、研修医ルームで号泣したことを覚えています。
そのとき同期が励ましてくれて心の支えになりました。
研修医は指導医の先生方と比べると比較的時間に余裕があると思いますし、知識では指導医に太刀打ちできないと思っています。
しかし、患者さんの話を伺うことだけは勝ることができます。
患者さんは病院という閉鎖環境で病気と闘いながら日々過ごしています。
涙を流しながら葛藤や悩み、症状が改善した喜びをお話され、「ありがとう」と言われたときは、
医師になってよかったと自己肯定感が上がります。
2年間の研修生活も折り返しです。
苦いことばかり思い出されますが、それを糧に成長していきたいです。
先日、憧れていた車を購入しました。
かわいくキラキラしている相棒とともにさまざまな経験を積んでいきたいと思います。
患者さんのために実現したい医師としての人生
研修医生活が始まり1週間が経ちました。
病棟内に入るのが1年ぶりというのもあり、院内の雰囲気を把握するのがやっとの状況です。
医師免許を頂いたにもかかわらず自分の未熟さを実感していますが、私は外科からのスタートで外科の先生方やコメディカルの方々、先輩方にサポート頂きながら過ごしています。
この1週間の研修で感じたことは、コメディカルの方々との連携が非常に重要だということです。
コメディカルの方々は患者さんのこと、医療機器についてなど私よりもはるかに精通しており、大変お世話になっております。
私の目標は、患者さんの背景までもみることができる医師になることです。
理想の医師に少しでも近づけるよう日々の学習を怠らず、患者さんだけでなくご家族や地域の方々と関わりをもちながらコミュニケーション能力を身につけていきたいと考えています。
身体的トラブルだけでなく、患者さんの精神的・社会的・経済的トラブルにも目を向け、対応できるくらい余裕のある医師になりたいと思っています。
病院内には多くの患者さんがいますし、それだけ多くの業務が存在し、時間的な制約はありますが、コメディカルの方々と協力しながら実現できればと思います。
そのためにはまず、患者さんやコメディカルの方々に信頼してもらえるような人間にならなければなりません。
2年間の研修を終えた後にも初心の気持ちや多職種の方々への尊敬・感謝の念を忘れないよう、日々精進して参ります。