研修医レポート
総合診療部臨床研修医 楫野 貴一
自己実現に近づけた2年間
進む診療科:放射線診断科
進路を選んだ理由
全身をくまなく見ることができる医師になりたかった。画像を見て、どうしてそのような状態に至ったのか、
論理的に考える指導医の先生にあこがれて、放射線診断科を選んびました。
関門医療センターで研修して
研修では、初めての土地で、最初は心配でしたが、大勢の同期、先輩に助けられてすぐ環境に慣れることができました。
2年目の4月や5月は当直の回数も多く、きついと思いましたが、少し自分の臨床能力が上達したような気がしました。
目指す医師像
私の進路は放射線診断科であり、外来や入院等で患者さんを直接見る機会は少なくなるだろうと思います。
放射線診断科を初期研修のローテで回った際には、画像の読影の重要さを体験しただけでなく、ベッドサイドでの所見の重要さも学びました。
外来や入院等で患者さんを直接見る機会は少なくなるだろうと思いますが、この2年間で経験した、
楽しかったこと、つらかったことを忘れずに自分の領域に磨きをかけていけたらと思っています。
最後に、病院のスタッフの皆さん2年間お世話になりました。今後も立派な医師になれるよう精進いたします。
地域医療研修を終えて
こんにちは、研修医2年目の楫野貴一と申します。
私は11月の下旬から約1ヶ月間長崎県の壱岐の病院で地域研修を行いました。
壱岐は車で2時間ほどで1周ができる小さな島です。
私自身福岡出身ですが、高速船で1時間ほどで向かうことができる場所にこんなに綺麗な島があったことにびっくりしました。
とても寒い季節でしたが、昼はきれいな青空、夜はきれいな星空を見ることができ、またおいしいお刺身や壱岐牛を食べ、
同期の研修医と飲んだり、話したりしていい思い出を作ることができました。
さて、恥ずかしながら僕は地域研修がどういうものか全く分からないまま、壱岐の島に来てしまったわけですが、
壱岐病院の院長先生から1ヶ月働きながら考えてみてほしいと言われました。
壱岐病院では救急車や、ウォークインでいらっしゃった患者さんをみたり、入院患者さんをみたりしました。
様々な主訴の方がいらっしゃいましたが、診察や検査を進めていく上で、重症な場合は船やドクターヘリでの搬送を検討せねばならず、
医療資源が限られている島ならではの医療を経験しました。
また、院外の研修では訪問診療や家屋調査に同行したり、離島にある診療所に伺って見学をしたりしました。
訪問診療や家屋調査の同行では、実際に患者さんの家に伺って、患者さんのライフスタイルや性格に寄り添った医療を考えられていました。
病院に行きたくても通うことができず困っている方、病院が嫌いな方、できるだけ今までの生活を崩さずこれからも過ごしていきたいという方など様々な方を見ることができました。
院外に出て実際に患者さんの過ごしている状況を見ることで、患者さんがどのような医療を望んでいるのかを考えることが大切だと感じました。
どうしても現在の症状や院内での様子を重視してしまいがちですが、背景の院外での状況や性格も加味して医療を患者さんそれぞれに合わせて行うことが大事だと考えさせられました。
そのためには患者さん、ご家族、病院スタッフの良いコミュニケーションが不可欠だと感じました。
仕事が終わると様々な場所から集まった研修医とご飯を食べたり、飲んだり、遊んだり、話したりしてとても仲良くなり、また刺激を受けることもできました。
関門医療センターに戻ってからあと残り少ないですが、よりよい医師になるため頑張ろうと思います。
半年の節目に
関門医療センターで研修医として働き出して、もう半年も経ちました。
半年間で様々な科を回らせていただきました。
自分は至らぬ点ばかりでしたが、指導医の先生、コメディカルの方々、研修医の先輩に教えていただき、
また同期達にも支えられたおかげで、 成長でき、そして同期や先輩と仲良くなり、有意義な時間を過ごすことができました。
研修医としての生活が始まった際は目の前のことで精一杯で、
自分に何が足りていないのか、何を勉強しないといけないのか全く分かりませんでした。
半年が経ち4月の頃より経験を積み、少しずつできることが増えてきましたが、
まだまだ検査ではスムーズに所見が描出できなかったり、手技に関しても経験出来ていないものがあったりします。
検査については数をこなして練習をして、手技については積極的に治療に参加して多く経験して自分のものにしたいと思います。
ERの当直においても、まだ経験していない症例の前ではあたふたしてしまい、
上級医の先生の助言が無ければ全く手も足も出ないということが多々あります。
そのような状況の中で自分としては何ができたのかを復習する毎日です。
これからも謙虚な気持ちで、様々なことを経験し学ぶ機会を大切にしていきたいと思っております。
3ヶ月の経験とこれからの挑戦
今この文章を書いているのは7月ですが、思えば4月からの3か月間はあっという間に過ぎ去っていきました。
自分から症状を聞いて、どのような身体所見をとって、どのような検査をするのかということを頭で組み立てながら、
診察するということが今の私の課題であるように思います。
また、当直も本格的に始まりましたが、診察に時間がかかり、手技もおぼつかない状態です。
上級医の先生にコンサルトしたり、カンファで症例をプレゼンテーションしたりするときも理路整然と述べることができず、悔しいと感じるときが多々あります。
しかし、この3ヶ月間で自分の足りていない所が少しずつ分かってくるようになりました。
すぐには足りていないところを補えるようになるとは思えませんが、指導医の先生、先輩、同期の研修医、他の医療職の方から学んだものを、
日々少しずつ、少しずつ、確かなものにしていきたいと思っています。
患者さんのために実現したい医師としての人生
この病院で働き出して2ヶ月となり、毎日様々なことを経験し、多くのことを学んでいます。
まだ始まったばかりですがこれから私が医師として人生を歩む上でどのような医師になりたいか考えました。
まず患者さんとの関わり方についてです。私が思う理想の医師像は、患者さんやご家族の生活や人生を考慮し、患者目線に立って優しく接し、医療を行う医師です。
患者さんに接するにあたって、医療技術や知識が充分に必要です。
しかし、この2ヶ月で患者さんに検査や治療を説明する際に言葉が詰まる場面が多々あり、自分の技術や知識不足をはっきりと痛感しました。
これからもその都度その都度分からないことを調べたり、聞いたりしながら思い浮かべている医師像に近づくため研鑽を積みたいと思っております。
次に医師として病院で働く上で大切であることは、「チーム」で動くということです。
4月から働き出して、医療は1人ではできないと気づかされることが多々ありました。
医師、看護師、薬剤師、作業療法士、理学療法士、医療ソーシャルワーカーの多くの職種の方が患者さんに寄り添って医療を提供しています。
お互いが協力できるように、コミュニケーションをしっかり取り、分かりやすく伝わるように心がけていきたいと思っております。
研修医の2年間で思い浮かべている医師像に近づけるよう、知識や技術を教えて下さる全ての方に感謝しながら、日々努力していきたいと思っております。
2年間よろしくお願い致します。